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工務店の非住宅参入を後押し 「WHフレームシステム」

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 木造建築の構造設計を手がけるウッド・ハブ合同会社(新潟県三条市)は、非住宅分野における中規模木造建築、特に平屋の建物を「普通に建てられるようにする」(實成康治代表)ためのパッケージ商品として「WHフレームシステム」を提案している。

 このシステムは、工務店が非住宅に参入する際の障壁になると考えられる構造設計や見積もり、施工といった従来のハードルを大幅に下げることを目指している。店舗や作業所などで求められる広い空間を容易に実現できるよう、フレーム自体が自立する構造を採用。これにより、在来木造で必要となる耐力壁や水平構面の計画が簡略化され、計画の自由度が高まる。

 システムの大きな特徴の一つは、設計ノウハウと業務フローを特定の企業だけではなく誰でも使えるようにした「オープンソース」である点。これは同社の實成代表が非住宅木造建築を、業界に携わる者の「常識」とし、新たな市場創造を目指して創業以来貫いてきた姿勢だ。

 使用される建材は一般流通材や既存の接合金物など。入手が容易で価格や納期が明確な製品を提案することで工務店が非住宅に参入するハードルを下げた。5月15日の会見では資材供給の協力会社として建材卸売大手のジャパン建材㈱(東京都江東区)と㈱ジューテック(東京都港区)、住宅向け接合金物メーカーのBXカネシン㈱(東京都葛飾区)と㈱タツミ(新潟県見附市)の担当者が一堂に会した。

 コストは鉄骨の原料価格が上昇している現状において、木造に優位性がある。ウッドハブが手掛けた事例の中には軽量鉄骨造と比較した実行予算が約15%削減できたケースも。システムが普及することで、さらにコスト競争力が高まることが期待されている。

【日本住宅新聞2025年5月25日号より一部抜粋】
画像:前列左から㈱ジューテック、ジャパン建材㈱、ウッド・ハブ合同会社、BXカネシン㈱、㈱タツミの担当者

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