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全国LVL協会 令和7年度総会開催 国産ハイブリッドLVLと 耐火部材の開発進展

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 単板積層材(LVL)の振興を目的とし、業界関係者を組織化して調査研究や規格作成、情報提供などを行う(一社)全国LVL協会は6月6日、令和7年度の総会を開催した。

 冒頭、中西宏一会長(㈱キーテック代表取締役社長)が挨拶。ロシアウクライナ紛争やトランプ関税など業界を取り巻く世界情勢について「どのような影響が来るか非常に不透明感が強い状況」と触れた。一方で輸入木材を原料とした木質製品を国産生産品に置き換える取り組みは都市部における木造建築物の需要開拓など概ね好調である現状を伺わせた。

 こうした中、同協会では令和6年度に林野庁から補助事業として支援を受け、国産ハイブリッドLVLの開発および難燃薬剤処理LVLの被覆型の耐火部材の開発を行ってきた。

 国産ハイブリッドLVLの開発では外層に高強度カラマツLVL、内層にスギLVLを配置。これについて基準強度を設定するための基礎データとして引張・圧縮性能の試験を実施、データを取得した。また、LVLをフランジとしたIjoistのJAS化の検討を行った。さらに会員会社からの要望によりフィンガージョイントで接合したLVLの検討を行った。

 今年度にはJAS改正に向けたデータ集めを中心に実施する予定で、さらに異なる製造条件や異なる等級同士を組み合わせた2次接着の範囲を広げるための開発を行う。

 難燃薬剤処理LVLの被覆型の耐火部材の開発については90分間および2時間耐火構造(梁)の性能評価試験を行い、90分耐火中断面の性能評価試験に合格した。大臣認定番号は7月以降に取得予定としている。

 今年度には90分耐火における柱、梁の寸法拡大や1時間、90分耐火の接合部検証試験を実施する。

【日本住宅新聞2025年6月15日号より一部抜粋】

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