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(一社)住まいの屋根換気壁通気研究会 木造住宅の耐久性について考える

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 (一社)住まいの屋根換気壁通気研究会は、「第4回住宅外皮マイスター資格試験合格者交流会」を5月16日に実施した。同研究会は、木造住宅における屋根換気・壁通気による外皮の耐久性向上の研究をテーマに2014年10月に設立。換気・通気による住宅外皮の耐久性向上に関する研究及び、その推進の為の会員と学識経験者・会員相互の交流を活動目的に掲げる任意団体となっている。

 「住宅外皮マイスター資格制度」は、同研究会が認定する木造住宅における耐久性の最上位資格。2021年に同資格制度を創設した。「住宅外皮マイスター」とは、木造住宅の屋根、外壁、バルコニー、基礎および床下を含む外皮構造とその必要性能に関する十分な基礎知識を有し、住宅外皮の性能確保、劣化抑制、基準適合に活用する能力を備える者と定義。現在、第4回合格者を加え総勢375人が全国で活躍している。

 当日はまず、石川廣三理事(東海大学名誉教授)の退任について報告があった。岩前篤理事(近畿大学副学長)は開会の挨拶の中で「石川先生には同研究会開始前からお世話になり、ご活躍されていました。先生の元気なお姿も日々見ることは難しいということで、残念に思っております。この耐久性の分野というのは、まだまだ分からないことがたくさんあって、それぞれに経験で学んだことはたくさんあるかとは思うのですが、それらをつなげて全体に耐久性という学問の世界に昇華されていくというのは並大抵のご努力ではなかったかと思います。この分野を切り開かれた非常に素晴らしい業績をあげられていると思います」と敬意を表した。

 神戸睦史理事長(㈱ハウゼコ代表取締役社長)は石川理事と同研究会の歩みを写真で振り返った。また自身の変遷についても言及。2011年まで勉強会など一切行かなかったとし、「お恥ずかしい話ですが、当時参加することは暇な人のやることで、事業運営する人間がそんなことを続けていたら、会社を潰してしまうというのが私自身のそれまでの持論でした」と話した。

 その後、たまたま参加した勉強会で自身の理解できていない言葉が飛び交う様子を見て、学ぶことの重要性を認識。基礎的なところから理解するため、石川理事を紹介してもらい、勉強会に通うことになったと話す。そして、この時の経験がきっかけで、独自でオリジナル商品の開発を目指すことになったと振り返った。

 神戸理事長は「石川先生には研究会に対してのこと、そして私個人としても、そして弊社に対しても、本当に色々な御教授をいただきました。これがもしなかったら、私はここに立っていることができなかったのではないかと思っております」と感謝を述べた。さらに「これからも石川先生の御意志を継いで、ますます耐久性の研究をやっていきたい」と決意を示した。

【日本住宅新聞2025年6月5日号より一部抜粋】
画像:木造住宅における耐久性の最上位資格「住宅外皮マイスター」第4回合格者を加え総勢375人が全国で活躍

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