建築士の職能を拡げるとき 「建築からソーシャルデザインへ」

(公社)日本建築士会連合会の全国大会「第67回建築士会全国大会・おおさか大会」が9月19日から開催された。開催に先駆けて行われた記者会見で古谷誠章会長は本大会が阪神大震災の発災から30年という節目であり、同時に関西万博の開催日程に合わせて開催されている旨に言及し、挨拶を始めた。
今回の大会テーマは建築の枠組みを超えた「建築からソーシャルデザインへ」。背景には、全国で続く人口減少や少子高齢化、各地域で進む産業の衰退、またこれに伴い増える空き家の問題などを挙げた。「これから先、建築士会連合会としては、徐々に厳しい局面になっていく」(古谷会長)としたうえで、建築士がこれから直面する問題については「団塊の世代の方々がリタイアしていくのに従って急激に(地域の)コンパクト化が進む。これに伴い、様々な仕組みの作り直しに取り組んでいかなくてはならない」と指摘した。
こうした情勢の動きに合わせて建築士会も「さらなるア・・・
【日本住宅新聞2025年10月5日号より一部抜粋】