【キッチン特集】家事が回るキッチンの計画 動線・収納・素材選びのポイント

住宅設備の中でもキッチンは、生活者の価値観を色濃く映し出す空間といえる。施主にとってキッチンは、単なる設備ではなく、暮らし方を表現する空間である。
ここ数年、キッチンをめぐるニーズは大きく揺れ動いている。リモートワークの定着で家にいる時間が増えたこと、物価上昇による自炊回帰で調理頻度が増えたこと、SNSでのレシピ発信による自炊文化の広がりなど、背景はさまざまだ。
こうした中でキッチン空間そのものは、家庭における「家族の中心」に位置付けられている。リビングと一体化したオープンキッチンは一般化し、家族の会話や来客とのコミュニケーションを前提にしたレイアウトが求められている。
一方で、キッチンの個室化を望む声も根強い。料理に集中したい、匂いや油はねを抑えたい、生活感を隠したいといったニーズは一定層に確実に存在する。
オープンかクローズかの二択ではなく、半個室や可動間仕切りなど可変性を持たせた提案が望まれる。
【日本住宅新聞2026年1月5日号から一部抜粋】


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