三協アルミ社 アルジオの後継モデル 「エスティナ」8月発売

三協立山㈱(富山県高岡市)・三協アルミ社はサッシシリーズ「MADiO(マディオ)」、「ALGEO(アルジオ)」を集約した後継モデルとなるアルミ樹脂複合窓「STINA(エスティナ)」を8月に発売する。同社の基幹サッシとしては約10年ぶりの新製品となる。従来のサッシと比べて約37%細くなった召し合わせ部分や、ペアガラスと充填断熱で等級6が実現できる断熱性能、最大瞬間風速57 m/sにも耐える強度を兼ね備えた。
従来のサッシに比べて召し合わせ框が60 mmから38 mmへと約37%スリムになった。また、これまではFIX窓と引違い窓を並べると、外形の高さ寸法がバラバラになり、住宅外観を構成する窓の水平ラインに段差が生じることがあった。今回はFIX窓と引違い窓の外形寸法を合わせることでその水平ラインをまっすぐにできるようにした。
断熱性能は複層ガラスの引違い窓で熱貫流率1・54W/m²・K、防火窓で1・64W/m²・Kとなる。省エネ地域区分5~7地域で等級6を目指す場合、同製品を使えばペアガラスと充填断熱の組み合わせで達成できる特長がある(表)。付加断熱の経験が浅い工務店でも、従来行ってきた施工の延長で高断熱仕様が可能となる。
近年激甚化・頻発化する自然災害に対応する性能を持たせた。送電鉄塔が倒壊するレベルの台風で発生する最大風速が54 m/sとされる中、最大瞬間風速57 m/sに耐える耐風圧性能を備える。JIS規格で定められた耐風圧性能ではS-4となる。
さらに、サッシ内部には密封性や遮音性を高めるためのタイト材を2箇所に設置した上、最適な排水経路でスムーズな排水を促している。これにより1時間あたりの降雨量が240mm、風速が34 m/sの激しい豪雨でも雨水がサッシの下枠を超えて居室空間に侵入しないようにした。
ラインアップは外観色がホワイト、サンシルバー、シャンパングレイ、ホットブラウン、ブラックの5色、内観がホワイト、グレージュ、ライトウッド、ブラックの4色。今回発売する製品は断熱等級6に対応するタイプだが、2026年春には断熱等級5に対応するタイプが発売される予定だ。
【日本住宅新聞2025年4月25日・5月5日合併号より一部抜粋】
画像:エスティナの発表会に登壇する豊岡史郎社長(左)と奥谷和正執行役員