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地域交流スペースを兼ね備えた CLTログハウスの「保育・子育て支援施設」

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 SDGs/脱炭素など環境配慮意識の高まりや、2019年建築基準法の一部改正に「木造建築の推進」が盛り込まれたこと等を背景に「非住宅での木造建築」が増加し、先駆的な建築事例に注目が集まっている。さらに2025年開催の大阪万博でも、CLTを活用した個性豊かな木造パビリオンの建築が進んでいる。
 こうした中、ログハウスの「BESS」を運営する㈱アールシーコアは、先駆的な木造建築事例として注目を集める「CLTログハウス造の保育・子育て支援施設」を富山県に竣工した。
 同施設は、「(福)大山保育会 幼保連携型認定こども園 上滝保育園」がオーナー。社会福祉法人として地域社会に貢献するという理念に基づき、地域の交流スペースやリモートワーク設備を兼ね備えた保育・子育て支援施設になっている。
 また同施設は、富山県初となるCLTログハウスの非住宅という希少性と、純木造建築事例として注目を集め、2月29日に開催された富山県主催の「木造公共建築講座」の題材になった。当日は地元工務店や設計者、木造技術者など約30人が参加し、見学とともに木材現わしの魅力、CLTログハウスの技術解説や特長、材料供給・施工留意点などが伝えられた。
 ログハウスは直交する木材を組み合わせ、外壁・内壁に木を現わし利用する合理的な工法だ。圧倒的な木質感と温かみ、ハード性能が大きな魅力となっている。そして脱炭素の視点に加え、木材の新たな需要や産業分野の創出、地方創生を意図してCLT材の活用に大きな期待が寄せられている。ログハウスは一般の木造住宅の約3倍の木材を使用するため、循環型社会の創造に貢献する。
 同施設はこども園の建築基準に準拠し、既存のログハウス建築では難しかった準耐火認定45分の取得により実現した。厚さ12㎝×高さ40㎝のCLTヒノキ材(JAS材)を使用。延床面積は471・05㎡(1F:345・4㎡、2F:125・65㎡)、1Fが保育園兼地域の集会所、2Fが大型倉庫となっている。
 同施設は、数十名の園児を保育する十分な広さと設備を備える。木に包まれて元気に遊んだり、眠ったり、ログハウスは保育施設に最適となっている。木質の肌合いがある優しい空間と木に触れることで、ぬくもり、安心感、香りなどが、子どもの情緒の安定や集中力の向上などに良い影響を与える。
 さらに、社会福祉法人として地域社会に貢献する。気持ちの良い木の空間を提供し、地域住民同士の交流や園児との交流も生み出す。また、都市の子どもが地方の保育園に通いながら家族で地域に滞在できる「暮らし体験」を行う㈱キッチハイクが運営する「保育園留学」と提携。地方での非日常体験にこのログハウスが活用され、将来的な地方移住にもつながる「関係人口創出」にも貢献するとしている。

【日本住宅新聞6月5日号より一部抜粋】

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