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私の工務店経営1301 ㈱エヌテック(広島県広島市) 「なんとかなるじゃろう」で独立、工務店経営の道へ

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 「少数精鋭でお客のことを1番に考える会社だと思っている」――。自社についてそう話すのが、広島市で住宅の新築・リフォームを手掛ける工務店、㈱エヌテックの野坂和志社長だ。同社は「お客様に幸せになっていただくこと」というミッションの基、「お子様から孫世代にまで住み心地の良い暮らしを引き継ぐ」をモットーに、100年住み続けることが出来る住まいを提案。パッシブデザインやSE構法を取り入れた高性能な住まいづくりが高く評価されている。
 平成8年創業、今年で29年目を迎える企業で、商圏は基本的に車で1時間から90分の範囲。新築は年間約5棟程度を手掛けている。
 現在、同社は野坂社長の他に正社員6名、パートが2名。さらに同社の仕事を請け負う大工は4組おり、年齢層は60代が2人、40代が1人、30代とその弟子の20代まで計5人と幅広い。若手の職人不足が大きな社会問題となっている昨今。野坂社長もこの点について懸念はあるが、それでも今仕事を頼んでいる若手大工は勉強熱心で、腕がたち、仕事に妥協を知らないと全幅の信頼を置く。その上で、あと20年は一緒に仕事ができるのではないかと期待を見せる。

2つのポリシー
3つのコンセプト

 現在の野坂社長のポリシーは「設計事務所の仕事は受けない」、「価格競争には参加しない」という2点だ。それを可能とするのが「パッシブデザイン」、「SE構法」、「快適な暮らしの設計」という3つのコンセプトに基づいた同社独自の住まいづくり。この設計思想が、快適で耐震性が高く、生活動線や家事動線に配慮した他社とは一味違う住宅を生み出す。
 さらに同社の住まいは全棟で長期優良住宅及び建設住宅性能評価の認定が基本となっている。お客様の資産である住まいの価値を守るためにもこうした評価は必須だと野坂社長。ハウスメーカーなどで認定を得る企業は見られるが、工務店ではまだ珍しく、これらの取り組みが他社との差別化を生んでいると分析している。

【日本住宅新聞6月5日号より一部抜粋】
画像:野坂和志社長

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