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建物をどう使うか 取扱説明書が必要

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 (一社)JBN・全国工務店協会は、「健康を守る空気質の新常識~家づくりのプロが知るべき対策セミナー」を7月17日に実施。当日は東京工業大学の鍵直樹教授が「室内空気環境と室内空気質」、「シックハウス症候群」、「室内空気汚染物質」、「揮発性有機化合物」、「木質住宅における調査研究」をテーマに木質住環境の空気質などの研究内容について講演を行った。
 鍵教授は「建築環境において、音・光・熱・空気・水と我々は分けたがる。このうち、空気はなかなか感じることができなくて、どう表現するかいつも悩ましい」と話した。そして「結局のところは測定して数字にして見える化を行い、認識していただく形となる」と続けた。その上で「建物によって使い方も異なり、設備も異なるため、空気質の実態把握は非常に重要」とした。
 さらに、鍵教授は「現在、建物は非常に良くなっているが、居住者の住まい方によって室内の環境は変わる。建物を建てた後に、どう使うか取扱説明書みたいなものが本当はないといけないと思っている」と指摘。そして、「予測ができれば対策もできる。どのように汚染物質が発生して漂って出ていくか、物質収支のような汚染物質の一生が分かれば良い。こういうことを行っていくと、健康・快適・生産性の上がる空間が作れる」とした。

【日本住宅新聞8月25日号より一部抜粋】

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