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海上物流混乱下の住宅業界

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 現在「ロシアによるウクライナ侵攻」、「イスラエルによるパレスチナのガザ地区攻撃問題に関連した、イエメンのシーア派武装集団フーシ派による紅海を航行する船舶への襲撃」などを受け、世界の海上物流に混乱が生じている。特に住宅業界にとって注視すべき問題となっているのが、欧州材の動向といえるだろう。
 同材は、3月の東京木材埠頭においてはまとまって入港があったことから、品薄感も多少緩和された雰囲気がみられている。ただ、これは中国の春節休みで出港が遅れていた分や、スエズ運河を迂回し、喜望峰ルートを採用した材が重なって入荷したためで、流通状況そのものが改善したわけではない。
 実際、今後も混乱が続く要因は数多くある。例えばフーシ派は、今後攻撃する船舶の範囲をインド洋にまで拡大すると言及。さらなる戦線の拡大を目論んでいる模様だ。また、フィンランドでは3月にストライキが発生。港湾においても荷役作業に支障が出ている。我が国においては主にラミナや輸入集成材、完成品の入荷が影響を受ける見込みで、不安定な状況はしばらく続きそうだ。


【日本住宅新聞4月25日・5月5日合併号より一部抜粋】

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