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森と水展示会2025 都市に「第二の森」を創り出す みなとモデル二酸化炭素固定認証制度 日本ノボパン工業×センクシア「ウッドコアスチールフロア」

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 東京都港区は1月24日、区内で「木材製品展示会・森と水展示会2025」を開催した。港区は全国の林産自治体と連携し、中大規模も含めた木造建築物を増やす取り組みによって、都市に「第二の森」を創り出すビジョンを掲げる。
 港区は「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」を実施している。これは協定を結ぶ自治体から産出された木材「協定木材」や、林野庁により合法性が証明された木材「国産合法木材」が同区内の公共施設、民間建築物などに使用されている際、その使用量に相当する二酸化炭素固定量を区が認証する制度だ。
 区内で建てられる建築物などに国産木材の使用を促すことで森林整備の促進や二酸化炭素吸収量の増加を図る。施行開始から13年が経ち、国産協定木材の使用材積量も徐々に増え、一定の成果を上げている。
 地方には豊富な森から産出される木材がある一方、都心部の建物群には木材が使える余地が多く存在する。港区の担当者はその双方をつなぐ「ハブ」が展示会だと、位置づけを説明した。
 また、都心部では法律の観点から外装木の採用が難しい現実がある一方で、内装木質化のアプローチから木材の採用が増えているという。担当者は「二酸化炭素を固定化する木材の活用によってカーボン・オフセットを実現したい」と話す。
 今回の展示会では、この「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」に登録している事業者が一堂に会し、建材や家具の紹介展示を実施した。当日は45ブースが出展。このうちパーティクルボードメーカーの日本ノボパン工業㈱(大阪府堺市)と、フリーアクセスフロアを手掛けるメーカーのセンクシア㈱(東京都港区)が共同出展したブースを紹介する。
 出展商品はオフィス用フロア「ウッドコアスチールフロア」だ。廃木材や間伐材を原料にしたパーティクルボードを薄い鋼板でサンドして製造する。パーティクルボードは日本ノボパン工業が製造し、フロアの製造はセンクシアが手がける。
 芯材をパーティクルボードにすることで二酸化炭素の固定化が可能になるため、物件ごとに「炭素貯蔵量証明書」の提出が可能になる。さらにセンクシアのモルタル充填タイプフロアと比較すると半分以下の重量となる。輸送時の二酸化炭素排出量削減や施工効率のアップ、躯体への負担軽減などにつなげられる。また、オプションで「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」に登録した製品が選べる。

【日本住宅新聞2025年2月5日号より一部抜粋】
画像:日本ノボパン工業とセンクシアの共同ブースが出展する「ウッドコアスチールフロア」

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